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拍子

音楽には拍子があります。拍子とはある音符,例えば4分音符(♩)や8分音符(♪)など)を1拍という単位としてそれが1小節に何拍入るかを言います。

例えば)

【4/4拍子】(4分の4拍子)は、4分音符(♩)が1小節に4つ分(4拍)

【2/4拍子】(4分の2拍子)は、4分音符(♩)が1小節に2つ分(2拍)

【3/4拍子】(4分の3拍子)なら4分音符が1小節に3つ分(3拍分)となります。

分母の数字が音符の名前を表し、分子の数字が1小節の拍数になります。
3/4拍子

【6/8拍子】は8分音符が6拍となりますが、テンポの速いものでは付点4分音符分(8分音符3つ分)を1拍とし2拍子で拍を数えることもあります。
その場合、楽譜上の速度表示に付点4分音符=80というように示してあります。
6/8拍子

 

どんな音符を使っても算数のように数があっていれば大丈夫と思ってください。
3/4拍子と6/8拍子の違い

その他に、5拍子や7拍子といった「変拍子」もありますが、リズムも取りにくいので練習教材としてはあまり使用しません。

強弱を表す記号

図(表記)
読み方
意味
ppp
ピアニッシシモ ものすごく弱く
pp
ピアニシモ とても弱く
p
ピアノ 弱く
mp
メゾピアノ やや弱く
mf
メゾフォルテ やや強く
f
フォルテ 強く
ff
フォルティッシモ とても強く
fff
フォルティッシシモ ものすごく強く
cresc.
クレッシェンド だんだん強く
クレッシェンド
decresc.
デクレッシェンド だんだん弱く

デクレッシェンド

dim.
ディミヌエンド だんだん弱く
アクセント その音だけ強く

 

ピアニッシシモ
ピアニッシモ
ピアノ
メゾピアノ
メゾフォルテ
フォルテ
フォルティッシモ
フォルティッシシモ

テンポと速度記号

テンポとは曲の速さのことです。その曲それぞれのテンポがあり、そのテンポを表す記号があります。

譜面の最初に速度表示として、♩=90ような音符と数字が書いてある時と、文字が書いてあるときがあります。前者は記号のひとつでメトロノーム記号と言います。
メトロノームメトロノームとは正確なタイムを計る機械です。
メトロノーム記号は1分間に基本の音符が何回打つかを表示していて、「1分間に4分音符が約90回打つ速度です」というのを表しています。

基本の音符は2分音符になったり、8分音符にもなったりします。後者の速度記号は下記のような意味を持っています。

記号
読み
回数/分
意味
Grave
グラーベ
♩=42前後
重々しく
Largo
ラルゴ
♩=46前後
すごく遅く
Adagio
アダージョ
♩=52前後
ゆるやかに
Lento
レント
♩=56前後
遅く
Andante
アンダンテ
♩=72前後
歩く速さで
Moderato
モデラート
♩=96前後
中位の速さで
Allegretto
アレグレット
♩=108前後
やや速く
Allegro
アレグロ
♩=132前後
速く
Vivace
ビバーチェ
♩=160前後
快速に
Presto
プレスト
♩=184前後
すごく速く

色々なリピート記号

 

リピート記号01
曲中には何度か同じフレーズが続く場合があります。

4小節目の終わりにあるrepeat00をリピート記号といいます。
演奏の順番は『A→B→C→D→A→B→C→D
永遠に繰り返すのではなく、1度繰り返したら終わりになります。

リピート記号02
何小節かをリピート記号ではさんだ譜面もあります。
上の譜面は5小節目からと6小節目をリピート記号ではさんだ譜面です。
演奏の順番は『A→B→C→D→E→F→E→F
リピート図3
カッコのリピート記号もよく使われます。繰り返したい最後の小節が違うときに、
カッコ1、カッコ2としておけばカッコの繰り返しになります。
演奏の順番は『A→B→C→D→E→A→B→C→D→F
リピート図4
リピート記号とカッコを使って上の譜面のようなことも出来ます。
演奏の順番は『A→B→C→D→E→C→D→F
リピート記号05
D.C.(ダ・カーポ)も繰り返しの記号のひとつで「曲のはじめにもどる」という意味です。
D.C.まで進んだら小説のはじめに戻ってまた繰り返し演奏し、
まず1回目、Fineは通りすぎてD.C.で戻ってきた時のFine(フィーネ)のところで終わります。Fineは「ここで終わり」という意味です。
演奏の順序は『A→B→C→D→A→B』です。
リピート記号06
D.S.(ダル・セーニョ)も繰り返しの記号です。
D.S.まで進んだらセーニョマークまで戻り、D.C.の時と同じ様に1回目は通りすぎて、
D.S.で戻ってきた時のFineで終わります。演奏の順序は『A→B→C→D→B』です。
リピート記号07
D.C.やD.S.の繰り返しと合わせてよく使われるのがCoda(コーダ)です。

1回目のtoは通りすぎて、D.C.で曲のはじめに戻った後、toからCodaへ飛びます。
演奏の順序は『A→B→C→A→B→D→E』です。

リピート記号08
上記で出てきた記号が組合わさったものです。
演奏の順序は『A→B→C→D→E→F→G→H→C→D→E→F→I→J→K→L』です。

音名と鍵盤の位置

大譜表と鍵盤の位置の図楽譜に書かれている音符はどこの位置の音を示しているのか、まずそれを表で確かめて弾きましょう。
音符を読むのが苦手な方は、初めのうちは書き込んでも構いません。
徐々に書かなくても読めるようにしていければベストです。
中央のド、そこから1オクターブ上のド(1つ上の位置のド)、反対に1オクターブ下のド(1つ下の位置のド)、この3つのドを覚えてしまうと、譜読みがスムーズにできるようになってきます。

ピアノ指番号について

hand楽譜には音符をどの指で弾けばよいのかを示すために番号がふられています。
左右とも、親指から順に1.2.3.4.5 と番号で表します。
指くぐり、指ちぢめ、指広げなどの運指法があります。
指番号を守る事は、上達するのにとても重要なポイントですので、番号を守るクセをつけてください。

 

ピアノを弾くときの正しい姿勢と手の形

スポーツでもフォームが大切とよく言われるように楽器の演奏でもフォーム(手の形、姿勢)は基本です。

ピアノでも基本的な形としてのフォームがあり、余分 な力が入ってしまうと疲れたり、
うまく弾けなかったりする原因になります。

基本的なフォームというのは誰もが余分な力を抜いたときに自然とそうなる形です。
特に新しい曲に取りかかる時は初めはゆっくり弾く事で脱力を意識するといいでしょ


椅子に座る正しい姿勢

ピアノ姿勢 良いすわり方例

ピアノ姿勢 良いすわり方例

足が床につき、やや浅く座り背筋を伸ばし肩の力を抜いて座りましょう。イスの高さは鍵盤に手を置いたときに、手首と肘がほぼ水平になるように調整します。小さなお子さんの場合は足代を使い、安定させてあげましょう。


正しい手の形

ピアノ姿勢 良い手の形例

力を抜いた自然な手の形をそのまま鍵盤におくようにしてください。
ピアノを弾くコツは、鍵盤を叩いたり押しつけたりするのではなく、
軽く押してその後すぐに力を抜くことです。
鍵盤を押すときの勢いで強弱が決まります。
ゆっくり押せば弱い音、速く押せば強い音になります。


正しいペダルの踏み方

ノ姿勢 良いペダルの踏み方例

かかとを床につけ指の付け根部分でペダルを踏むようにします。
踏み替えるときは足をペダルに少しつけた状態で踏み替えます。

悪い例

【悪いすわり方】

椅子の背もたれにもたれかかったり、鍵盤に体が近づきすぎてもよくありません。

悪い座り方1

ピアノ姿勢 悪いすわり方例1

椅子の背もたれにもたれかかった姿勢

悪い座り方2

ピアノ姿勢 悪いすわり方例2

鍵盤に体が近づきすぎた姿勢


【悪い手の形】

ピアノ姿勢 悪い手もと

手首が上がりすぎ

ピアノ姿勢 悪い手もと

手首が下がりすぎ

ピアノ姿勢 悪い手もと例

指がまっすぐに伸びすぎ


【悪いペダルの踏み方】

悪いペダルの踏み方

ペダルからかかとが離れ、足の指が奥に行き過ぎている

ピアノ姿勢 悪いペダルの踏み方例

足に力がはいりすぎている状態